夏のダウンジャケットが両刃の剣に“売れる”

今年の7、8月は高温が極値を更新し続けているが、意外にもダウンジャケットが売れている。市場調査の結果、7月、ダウンジャケット専門市場である平湖中国服装城の43%の業者の注文量が増加した。8月になっても勢いは衰えず、3日で160万枚のダウンジャケットが販売され、4500人以上の顧客が購入に訪れ、ピーク時には2000人、売上高は3億2000万元に達した。気温が高いほど売れている、ダウンジャケットの夏の「売れ行き」とはいったいどんな論理なのか。

中国ダウン工業協会の姚小蔓名誉理事長は記者の取材に対し、ダウンジャケットの反季節販売は、今になって提案された販売形式ではないと述べた。「この販売モデルは実に20年以上になる」と姚小蔓氏は記者団に語った。大半のダウン製品企業は、その冬に販売されなかった製品を夏に低価格または正価よりかなり安い価格で販売し、実際には資金を回収し、新しい生地などの原材料を購入して再生産するために使用している。「夏の反シーズン販売を急いで、安い価格で売っている理由でもある」。

反シーズンに販売されているダウン製品の価格はどのくらい安いですか。メディアは、平湖中国服装城を訪れて購入した客商の李さんの話を引用し、「この季節はダウンジャケットの卸売価格を半分安くし、シーズン時は1枚あたり400元だったが、今は200元未満だ」と話した。平湖中国服装城の担当者も「2017年から多くの業者が反シーズン金を販売し始めた。今年は早くから割引セールの看板を掲げ、「満場1割引」と叫ぶほど、多くの卸売業者を引きつけた。また、商品を生中継したり、ショートビデオマーケティングをしたりして、製品を消費者に直接展示している業者もあります」

「反シーズンに販売されている製品のほとんどは在庫がたまっている製品です。その年の新品は在庫がたまっていないので、いったん在庫がたまってしまうと、企業は『動かなくなる』」と姚小蔓氏は紹介した。反シーズン販売は在庫を清算する方法であり、ダウン業界だけでなく他の業界にも存在する。

企業にとっては在庫一掃セールであり、消費者にとっては安さを図ることができる。では、反シーズン販売の製品の品質は保証されますか。これに対し、姚小蔓氏は「正規で市場が認めているブランドであれば、品質は問題なく、消費者は手を下すことができる」と述べた。

このように、表面的には、反シーズン販売はダウン業界の両端、つまり企業の生産端と市場の消費端に利益があるが、事実はそうだろうか。今月発表された2024年7月の「平湖・中国ダウンジャケット指数ブリーフィング」によると、「ダウンジャケットの夏のマーケティング戦略は両刃の剣になる可能性がある」という。反シーズン生中継販売のダウンジャケットがブームを巻き起こし、在庫整理からマーケティング手段になりつつあるが、短期的には消費需要が急増し、秋冬市場に打撃を与える可能性がある。その理由は、オフシーズンのダウンジャケット市場が熱く、業者はシーズンが来る前にオフシーズンの予備品を空にしなければならないが、オフシーズン期間の販売盛況は早めに一部の秋冬シーズンの潜在需要を消費したからだ。これに対して、ブリーフィングは業界の提案を提供し、業者はオリジナルデザインの分野を深く耕し、独自のアイデアを駆動力として、製品の付加価値を高め、これからのシーズンに際立たせる必要がある。（記者・史暁菲）

（出所：消費日報）